ザルツブルグ旅行記(後編)


今日からハルシュタット旅行。ハルシュタットザルツカンマーグートという、ザルツブルグの東に広がる湖水地帯の街の一つ。世界遺産にもなっているその町は、前回ザルツブルグに来る前にテレビで見て感動し、行きたいと思ったが、前回の旅行ではあきらめたのだった。というのも、ザルツブルグからちょっと離れている。電車やバスで行こうとすると、乗り換えを含めて3時間ほどかかる。今回も、ザルツブルグに車では、電車で行くか、バスで行くか、それとももしかしたらと姉から聞いていた、旦那さんの車で行けるのか、と行く方法に悩んでいたが、なんと、旦那さんと息子さんの車で、僕ら家族4人と姉と母という大人数で出かけられることになった。車だと実はかなり早く着く。1時間半くらいか。

朝7時半に姉が来て、まずはアパートを出るための荷造りを完了させる。8時に旦那さんが車で来てくれ、大きな荷物(スーツケースなど)は旦那さんの家に置いておくように運んでもらう。8時半過ぎに息子さんが来てくれ、旦那さんの車に僕と嫁さんと子供たち、息子さんの車に母と姉と水都君が乗って出発。車を待つ間、僕らはアパートの庭を覗かせてもらった。ちょうどアプリコットが熟していて、オーナーの娘さんと思われる人が拾っていた。ジャムにすると言う。熟した実を一個くれた。あっさりしていておいしかった。とても楽しい滞在だったとお礼を言った。

f:id:U_S_K:20090808101103j:image:rightザルツブルグを出発して、30分もしないうちにヴォルフガング湖に着く。旦那さんの意向で、ザンクト・ギルゲンでとりあえずコーヒー休憩。僕らは湖畔の日陰でのんびり過ごす。子供たちにおにぎりを食べさせたりする。ザルツカンマーグートには、前回の旅行でも連れてきてもらっていて、でもどの湖に行ったか、だれもよく覚えていない。モント湖に行ったことは覚えていたんだけど、ヴォルフガング湖には来てないんじゃないかと僕は思っていたが、湖畔に木製品の店があると聞いて、やっぱり来たことあるんじゃないか、という結論に。ヴォルフガングとは、旦那さんの名前でもあり、ヴォルフガング湖を「私の湖、もっとも美しい」と車の中で話してくれていたので、きっと前回もそんなことを話してくれたんだろうなと思うと、来たことを覚えていなくてちょっと申し訳ない。ヴォルフガング湖は、大きな湖で確かにすばらしく美しい。写真のように、パラグライダーが飛んでいた(右の方の赤い点)。

f:id:U_S_K:20090808131623j:image:rightヴォルフガング湖を出て、また30分も走ると、バート・イシュルという町に着く。バート・イシュルは、とても小さくて特に有名な町でもないのだけれでも、温泉があると言うことで、旅行前に「疲れを癒すために(あと汚れを落とすために)温泉に入りたい」と姉に伝えていたのだった。で、それが採用されて、バート・イシュルで昼食をとることに。温泉と行っても温水プールなのだけれど、ヨーロッパでは湯船に浸かることもなかなかできないので、「首までお湯に浸けられない」ことへの禁断症状が出てるんじゃないかと思ってのことだったが、実際には毎日子供たちと楽しくシャワーを浴びていてそれほど禁断症状があるわけでもないので、今日はとりあえず入る必要は無いということになった。

f:id:U_S_K:20090808122134j:image:rightバート・イシュルは歩いて回れる環状道路とその周辺だけの、ほんとに小さな町なのだけれど、オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフの避暑地であったこともあり、とても品のある町だった。道ばたで、7歳の男の子が民族衣装を着てバンドネオン(と思われるアコーディオンのような楽器)の演奏を披露している。レストランで、シュニッツェルとホットケーキをくずしたような名物料理を食べる(カイザーナントカと言う)。もちろんビールも。シュニッツェルが柔らかくておいしかった!ホットケーキのもそれほど甘くなくおいしかった。子供たちはそのケーキに混じってる干しぶどうをつまんで食べてた。子供たちは、シュニッツェルも食べられるし、あまり食事に神経質になる必要は無かった。

f:id:U_S_K:20090808133400j:image:right食事のあとは、郵便局の前の広場にあった木馬で遊んだり、オーストリア三大甘味処の一つと旦那さんが言う「ツァウナー」を覗いたり(残りはザッハーとデメル)。ツァウナーでは姉が「いもむし」と言っていた一番人気のチョコレート菓子を食べるが甘過ぎてひとかけらでダメ。でも、店内にすごいバリエーションのチョコレートが置いてあり、すさまじい伝統を感じる。子供たちは、ショーケースのガラスの下端にある荷物起きのような棚に上りたがって、そんなことはさせられないので、ちょっと荒れた。あまりゆっくりできず。

f:id:U_S_K:20090808145650j:image:rightふたたび車に乗り、ハルシュタットへ向かう。その前に、途中にあるバート・ゴイセルンからちょっと南下したところにある宿泊予定地に寄って荷物を置いていく。部屋まで案内してくれたが、過ごしやすそうな部屋で安心する。そこからハルシュタットは車で10分ほど。ハルシュタット湖の西岸のトンネルを抜けてラーンという場所へ。そこは遊覧船の船着き場で、しばらく湖岸からハルシュタットの町を眺める。長く夢見ていた場所に来られて、感慨深い。まさか新婚旅行でもなく、子供まで連れてこの地を訪れることになるとは。

f:id:U_S_K:20090808160751j:image:rightぼくら一家四人は、そのまま遊覧船に乗ることに。昔テレビで見た映像はおもに湖の上からの映像で、その様子が脳裏に焼き付いているから、どうしても早くその光景を肉眼で見たかったからだ。他の人たちは、町に行くというので(きっとコーヒー休憩)そこで別れることに。水都君だけは船に乗りたいというので、僕らと一緒に行くことに。船内ではとりあえずビール。デッキの席は人でいっぱいだったので、主に船内(船内はガラガラ)で過ごす。たまにデッキに出て、開放的な湖上の風景を満喫する。あっという間の50分だった。ラーンを出て、対岸の鉄道駅まで行って、ハルシュタット中心部のマルクトも寄って帰ってくるのだ。子供たちの世話で大変だったけど、風景も満喫した。ハルシュタットで期待していたことの80%が満たされた。申し分ない天気で、小さな小さな町だけれども、うつくしさによって世界の人々を魅了する町を眺めることができた。残りの20%は、町中をゆっくり散策して、そしてちょっと霧がかかったり、あるいは雨上がりに虹かかかるような天気に恵まれたら満たされるかな。明日か明後日にまた来る予定だけど、もし大雨で来られないとしても、今日の時間だけでも十分満足できた。

f:id:U_S_K:20090808172023j:image:right宿に帰る。ホテルの玄関に、ガラス張りの床があって、井戸なのかなんだか分からないけど、岩に穴が空いている。子供たちはその上に寝転んで楽しんで(?)る。僕らは部屋に入り、旦那さんと息子さんはまたコーヒー。部屋にはバルコニーまで付いていて、早速子供たちが遊んでる。ここでザルツブルグに帰る人たちとお別れ。二日後に再開するのだけど、息子さんとだけは今日が最後。今度は日本で会いましょうと約束する。

f:id:U_S_K:20090808185658j:image:right夕食は7時前に食べに行った。その日は土曜日だからか、近所の人とおぼしき人も大勢食べに来ていた。ホテル付きの食堂だが、おいしいという証拠だろう。外にはボーガン場もあって、プレイしている人が何人かいた。夕食はカルテから選んで、ピザとローストチキンのサラダ、子供用にフライドポテト、僕はビール(今日3回目)。サラダも大量で、一人分の食事として十分な量だった(と言ってもサラダだけど)。ピザもおいしかった。

f:id:U_S_K:20090808203838j:image:right部屋にはエキストラベッドを一つ入れてもらった。お風呂はシャワーのみで湯船は無い。シャワー浴びたら、子供たちはすぐ寝た。ちなみにホテルはGasthof zur Postと言う。一部屋一泊84ユーロ。朝食はビュッフェで別料金、一人7ユーロ。エキストラベッドは一日15ユーロ。部屋には水も用意してある。晩ご飯代も入れて、二泊で281.1ユーロだった。カードで払って、日本で請求を見ると、4万だった。ユーロが高くなってた。

f:id:U_S_K:20090809090527j:image:rightめずらしく子供たちより早く目が覚めた。部屋は二階なのだけど、そこのロビーにパソコンが置いてあって、天気とバス・電車の時刻を調べることができた。実は天気は下り坂で、今日もどうなるか分からない。というか雨の確率が高いと言われていた。ネットで調べてみると、「晴れのち雨」か「晴れ時々雨」かのどちらかを示すアイコン。うーん、また中途半端な。で、オーストリア鉄道OBBのページで、最寄り駅のSteeg-Gosauから南(ハルシュタット)と北(バートイシュル)へ向かう電車とバスの時刻を調べ、デジカメで撮って記録する。そのうち子供も起きてきて、パソコンを打って遊んでいる。

f:id:U_S_K:20090809110609j:image:rightのんびり朝食を食べながら嫁さんと下した「今日の予定」は、まずハルシュタットへ行き、薄曇りの風景を楽しむ。そこで雨が降ってきたら電車でバードイシュルに向かい温水プール、というものだ。ところが、のんびりご飯を食べていたおかげで、ハルシュタットに行く電車が一時間後にしかでない。バスもない。ホテルの人にタクシーを聞いたら、高い、24ユーロ、と言われ、やっぱのんびり電車を待つか、と思ったがやっぱり楽なタクシーで行くことに。ホテルの人に呼んでもらう。来るまでホテル前の原っぱで遊ぶ。来た車は、タクシーのマークもなければ料金メーターも無い、どうもホテルの人の知り合いか、あるいは白タクか、というものだったが、とにかくハルシュタットまで行ってくれ、トンネルの途中にある駐車場でおろしてもらい、25ユーロを払う。トンネルを抜けてからおろしてもらうよりも、トンネル内の駐車場の方が、早く中心部まで行けると思ったのだが、そこは実は斜面の上の方にあって、階段で降りなければならなかった。でも風景も良いし、湖岸を歩いてるのとはまた違った町並みが見られ、結果オーライと言うことで。

f:id:U_S_K:20090809113039j:image:right外壁に魚の頭の剥製が飾られている家(よくあるシカの頭の剥製風に)の前の通り過ぎて、ランドマークである教会の方向に歩いていくと、ガイドブックで見た広場に出た。こぢんまりとしていて傾いている広場。まだ人通りも少ない。ちょうどミサが終わったところらしく、教会から大勢の人が出てきた。ぼくらは、教会横の船着き場に行ったり、北上して町並みを楽しんだりしてぶらぶら過ごす。そんな中、サアが金髪の同年代の男の子に手を握られたり。

f:id:U_S_K:20090809114436j:image:rightウィンドウショッピングも楽しんだ。焼き物の店や、化石が並べてある店や。ハルシュタットは塩の産地でもあるし、アンモナイトの産地でもある。ちなみに紀元前の数100年年間のヨーロッパをハルシュタット時代と呼ぶそうだ。

f:id:U_S_K:20090809120326j:image:right写真は木の笛。遊びまくったため、この笛は買った。ほどよくかすれた音が出るので、うるさくなくて良い。それから僕も自分のお土産として、すごい時間をかけて(と言っても20分くらいか)選りすぐった化石を買った。水都君にはハルシュタットから出たアンモナイトの研磨したものと、どこで出たのか分からないけど研磨してないもの。そして自分用に、三葉虫(3角に切り立った石の上に丸まった三葉虫が乗っている掘り出しセンスの高い化石)と、アンモナイトが5個体くらい埋まったもの(どちらも4cmほどの大きさ)。前々から身近に一つ欲しいと思っていた化石が買えて良かった。東急ハンズ紀伊國屋書店で買うよりロマンチックだし。

お昼ご飯はオープンエアの店で。「本日のメニュー」とまたシュニッツェル。今思えば、魚料理を頼めば良かったかな。でも魚は日本でおいしいのが食べられるしな。そしてビール。ちょっとだけ雨がぱらついた。食べてると子供たちが落ち着かなくなり出したので、デザートものんびり食べられずに店を出る。

f:id:U_S_K:20090809163511j:image:right湖岸通りをラーンまで歩いたり(ほんとは水を買いにスーパーまで行ったのだけど、日曜日で閉まってた)、広場でアイスクリームを食べたりしてのんびり過ごす。4時15分の電車に乗るための船に乗る。駅に着くと雨が降り出した。子供たちにポンチョを着せる。ポンチョがすきらしく、フードでいないいないばぁをしたりして遊んでいる。電車は15分ほど遅れてやってきた。

f:id:U_S_K:20090809165709j:image:rightコンパートメント式の車両は、嫁さんは初めてだ。子連れにはとても良いシステムだと思う。10分ほどでSteeg-Gosauに着いたけど、車掌さんも来なかったので、遅れた代わりに無賃乗車をさせてもらう。駅からホテルは歩いて10分ほどか。駅のはずれでホーがタンポポの綿毛を見つけ、飛ばして遊んだ。

f:id:U_S_K:20090809172636j:image:right子供たちはバルコニーがお気に入り。最初は靴を履かせていたが、そのうち裸足も許容した。隣の部屋に、日本人の家族が。両親は聴覚障害があって、子供たちは3歳児と0歳児。レンタカーで旅しているみたい。すごいなぁ。3歳の男の子には、ホテル内にあるキッズスペースの滑り台で遊んでもらったりした。実はこの滑り台、場所は知っていたのだけど、チューブ場の滑り台で一階から下の方に伸びているけど、滑った先の様子がまったく見えなくて、滑るのを躊躇していた。そこで僕は、出発前から破れそうだったズボンのお尻がとうとう破れてしまった。それを見た男の子のお父さんは、アイフォンに日本語を打ち込んで大丈夫かと聞いてくれた。姉の旦那さんの息子さんもアイフォンを持っていて、地図でホテルの場所を探したりした。アイフォンすごい。

f:id:U_S_K:20090810105958j:image:rightホテル二日目の朝。朝食のビュッフェは、日本のホテルのビュッフェを想像してると、その料理が置いてある面積は5分の1か10分の1だろう。飲み物もパンも、チーズもハムもヨーグルトも、適宜追加され、ゆで卵やソーセージは頼めば調理してきてくれ、十分だった。朝食後、携帯で姉に連絡し、今日は12時40分の電車に乗れるようにSteeg-Gosauの駅で落ち合うことになった。チェックアウトの10時ごろにホテルを出て、隣のパン屋で子供用のパンやサンドを買い、ホテルの周りを散歩する。売店でガチャガチャをしたりする。スパイダーマンの、ブヨブヨした伸びてくっつく変なヤツが出てきた。

f:id:U_S_K:20090810111141j:image:right牧場にはヒツジが居た。牧場脇の道で遊んでいたら近所のおばあさんが声を上げて怒っていた。仕方なく退散する。(どうも、僕らが道に落ちていた木の枝を、子供らに危ないからと柵の中に入れたことに起こっていたのではないかと、日本に帰ってから思った。)駅には11時過ぎに到着してしまった。まぁベンチでのんびり過ごすことにする。自動販売機でガムを買ったり、パンやピザを食べたりして過ごす。

f:id:U_S_K:20090810124617j:image:right電車は案の定遅れたけど、無事に落ち合え、バート・イシュルに向かう。せっかくなので温水プールに入って帰ろうということで。ちなみに、ザルツブルグからハルシュタット往復が、大人4人まで25ユーロとかいうとてつもなく安いチケットがあって、姉たちはそれでザルツブルグから来て、僕たちもそのチケットに便乗して買えるという格安プラン。

f:id:U_S_K:20090810133003j:image:right二度目のバート・イシュル。テルメ(ちょっと前までカイザーテルメと言っていたけど、最近ユーロテルメと変更したらしい)の横の公園で、お昼ご飯を食べ、僕ら4人はプールに、姉と水都君と母は町の散歩に出かけた。水都君は道路を走る電車(のようなバス)に乗るのが今回の目的だという。

f:id:U_S_K:20090810135846j:image:rightテルメの利用料金は、大人12ユーロ、子供は無料だけど、水泳用パンツをはかないと行けないらしくて、レンタル一人4.5ユーロ。で、入り口で子供たちは2歳以下です、パンツのレンタル2つ、とか言って計算してもらうと、なぜか29ユーロ。あれ安いなぁ、大人二人でも24ユーロになるはずなのに、と思ったけど、まぁいいかと脱衣所へ。脱衣所は、男女分かれているわけではない。ロッカーの隣に、鍵付きドアの個室があって、女性はそこに入って着替えればいい(男性も使える)。こどもたちはたまに行く水泳教室で来ている水着(意味不明の「8」という数字がお腹に書いてある)を着て、パンツもはいて、いざプールへ!

f:id:U_S_K:20090810141314j:image:rightプールは、すごく豪華。いくつも種類があって、屋外にもある。温度は、温水とも言い難い、外に出ると寒いほどの温度。塩水なので、塩辛い。死海の塩分濃度より高いというけど、それほど体が浮く感じはしなかった。写真の丸いプールでは双子について話しかけられたり(たいてい、双子?名前は?大変ねぇ)。

f:id:U_S_K:20090810145015j:image:right外にはほかに流水プールもあり、家族4人で団子状になりながら(嫁さんは足が着かない場所も多かった)流れるのも楽しかった。室内は風も無いので階段部分で子供を立たせたりしてのんびりした。そのうち、大雨が降ってきて、雷も鳴る。自分たちもどうやって駅まで行くか心配だし、外を回っている姉たちも心配だ。

f:id:U_S_K:20090810150355j:image:rightプールにはイスがいっぱい置いてある。そもそも温水プールは療養のためのもので、ちょっと浸かっては体を休め、という使い方が正式なものらしい。ガイドブックにも、療養の場所なので子供は子供用のスペースで、とか書いてある。だけどとくにそんな雰囲気はなかった。

f:id:U_S_K:20090810152911j:image:right破れたズボンは、テルメで捨てていくことにした。代わりのズボンを姉たちに持ってきてもらえたから助かった。プールを上がってからもしばらく雨は強く降っていて、ロビーのソファでどうしたものかと考えながら休んでいた。ふと「もしかしたら駅まで地下通路とかないかな、そういえば、駅とテルメの間(200mほどしか離れていない)になにか地下に通じているような建物があったぞ」と思い、とりあえず、地下駐車場に降りてみる。そこで「駅方面」の看板を見つけ、その方向に行ってみると、駅まで50mも無い地点までぬれずに行けることが分かった。16時半に駅に行く。姉たちもすぐにやってきた。で、姉にテルメのレシートを見てもらった。そこで判明したことは「子供用レンタルパンツ 9ユーロ、大人一名 12ユーロ、子供(3〜15歳)1名8ユーロ」というわけで、嫁さんが15歳以下と見なされたと言うことだ!爆笑!

ザルツブルグへの電車も案の定遅れてきて、さらに乗換駅では乗ろうとしていた電車が先に行ってしまっていた。で、やむを得ず本来高いお金を払わなくてはならない特急に乗ったわけだが(持っている安いチケットでは乗れない列車)、姉が車掌さんに「これこれこういう理由で、やっぱり払わなくちゃいけませんか」と聞いたら、車掌さんは「そうねぇ、そうなりますねぇ」と答えながらも要求する様子はない。そのうち席を離れて、また戻ってきたかと思ったら離れた席に座って休んでいる。どうやら見逃してくれるらしい。ありがとう、若い女の車掌さん。

その後、特急のおかげでずいぶん早くザルツブルグ駅に着いた僕らだが、僕だけ姉の旦那さんの車で荷物を預けに空港に行った。しかし、名古屋のときと同じく、子供の予約がおかしなことになってるらしく、すぐに済ますはずが、30分以上もかかってしまった。おかしいなぁ。今晩は姉の家で寝る。姉の家に帰って食べた、ピザもニョッキもおいしかった(イタリア人がやってるピザ屋さんのものらしい)。夜はワインや薬草種を飲んで、大人5人でいろいろ話をして、ザルツブルグ最後の夜を過ごした。

f:id:U_S_K:20090811164214j:image:right8時半のバスで空港まで。飛行機は9時55分発。姉と水都君が見送りに来てくれた。行きと同じ、フランクフルト経由、名古屋行き。フランクフルトでは3時間待つ。おにぎりや空港で買った軽食を食べる。フランクフルト名古屋行きの便は、最初、座席が混乱していて、まず母親だけが離れた場所だったので(これは仕方がないことだが)バシネットが付けられる場所に居た人に皮ってもらったり(母の座席が通路側じゃなかったのは申し訳なかった)して、行きと同じ、壁の前4座席を大人3人子供2人で使うパターンになったのだけど、出発前に「席を詰めるように」と言われ、別のお客が誘導されてきた。出発してから「僕らは大人3人の席と子供用の1席も予約してるんだけど」とCAさんに伝えて、結局行きのパターンに戻ったのだけれど、混乱があった。フランクフルトへの便でも、名古屋への便でも、子供たちは着陸時に耳が痛くなるようなので、アメやチュッパチャップスをなめさせたら泣くこともなかった。それから、機内で寝かすために、食後に「かぜ薬」を飲ませたりした。行きの便でやはりつらい目に遭っていたので、最終手段の「睡眠薬」として使ったが、あまりおすすめはできない。僕もちょっとだけ寝た。

名古屋に着くのは一日進んだ日の朝8時。名古屋空港では、インフル対策のチラシや体温観測もしていた。帰ったらすぐ寝たかったけど、子供たちが水浴びを始めて、まさに昼寝という感じでそこらへんにゴロッと寝た。夜は1台の自転車の二台に取り付けた子供シート(カゴ?)に子供たちを二人とも詰め込んで、近所の王将へ。スーパーによって帰る。その道も懐かしいような、よく思い出せないような。翌日から山梨に向かう。

<<総まとめ>>

「最高に楽しかった」と言っていい!子供たちもたくさん遊んだ。たくさん良い経験をした。たくさんの人に話しかけられて、ちょっと強くなった(動じなくなった)。子供たちの記憶としては残らないかも知れないが、写真を見せながら話をしてやれる。でも、姉と母の助けがなければ、さすがに無理だったろう。アパートをはじめいろんな準備をしてくれた姉、移動の荷物持ちや家事をほとんどしてくれた母、そのおかげで僕らは楽しめたし、ある程度の余裕を持って過ごすことができたと思う。

子供たちは、写真を見て「みなとおにーちゃん」と言っている。水都君がよく言っていた(ごねていた)「やめてよー」「しないでー」「ママーママー」と言う言葉を真似するようになった。ちょっと年上のお兄ちゃんに、自己主張の仕方をいろいろ学んだようだ。