妊娠中の変化(睡眠編)



妊娠すると、夫の体には何も変化は無いが、妻のほうは心身共に変化が起こる。この男女の間の違いは、とくに男性が女性の変化を気遣わなくては、夫婦の仲が悪くなる引き金にもなると思っている。とくに今日紹介する睡眠時の変化は、僕としては結構びっくりしたことなので(うちの嫁さんだけに現れる現象もあるようだが)、忘れないウチに書いておこうと思う。ちなみに睡眠時の変化というのは、夜中に起こされるようになるということである。そして起こされる内容は徐々に変わっていった。

だいたい妊娠4ヶ月ごろだろうか、夜中にいきなり揺り起こされたのには正直驚いた。「一体なんやー?」という感じだった。そのころは一緒に暮らし始めてまだ間もないので、夜中に起こされるなんていう一人暮らしではとうてい起こらないことが起きたので、そりゃびっくりもするし体にもきつい。しかも起こされる理由が、なんと「怖い夢を見た」というものだった!最初はフォローに戸惑ったが(ちょいイラ)、「妊娠して、いろいろ不安もあるんだろう。お腹の赤ちゃんのためにも精神的に安定させねば」と考えて、適応していった。何回も繰り返すウチに、「だいじょうぶ」と安心させたり、なでてやったりするようになり、あるいはたぶん眠りながら無意識でなでていることもあったと思う。そのうちお互い眠る。睡眠が中断させられるのは、翌朝もぼーっとしてしまうこともあり、結構しんどかった。ちなみに夢の内容は、あまり妊娠とは関係なくて、怖い人が出てくるとか、そういうのだったようだ。これが多くの妊婦に共通の現象なのか、うちの嫁さんぐらいにしか起こらない稀なことなのかは、わからない。

妊娠6ヶ月目頃だろうか、「足がつった!」と起こされるようになった。2日に一遍くらいか。僕も学生のころ、寝ているときに足がつって苦しんだ記憶がある(一度は、飛び起きたもののバランスを崩して転倒し、部屋に置いてあったものを破壊したこともあった)。もし嫁さんが「足つった」と飛び起き倒れでもしたら、、、とは考えるだに恐ろしい。ちなみに部位としては、足の裏ではなくふくらはぎ辺りらしい。とにかく足がつったと言って起こされたときは、サッカー選手がしているように、つった足の指先を頭のほうへ押し、治れーと祈る。その処置の効果があってか、案外すんなり収まる。妊婦の足がつるというのは結構ありがちなことらしく、赤ん坊に栄養がとられているからだと思われる。といっても毎晩足がつるのは、嫁さんも辛いし僕も辛い。なので、予防をどうするか考えることにした。「足のつり」の予防は、日本ではほとんど知られていないのだが、ヨーロッパではマグネシウムを摂るという方法がよく行われているらしい。僕の母親やその親戚がじっさいに試してみて効果があったといっている。マグネシウムは便秘の解消するためにも処方されたりするが、適量とかも分からないので、さてどうやって摂るかとなやんでいたところ、嫁さんがサントリーDAKARAには、マグネシウムが入っているうえに、妊娠中に摂りすぎてはいけないナトリウムは入っていないことを発見。それ以来、現在まで、我が家の冷蔵庫にはDAKARAが切れたことがない。DAKARAを飲み始めてからも足がつることがあったが、プラセボ効果かどうかは分からないが、つる頻度は激減したように感じる。

最後は妊娠8ヶ月頃、つまり今年の8月ごろだが、「暑い」と起こされた。妊娠と関係ないのかも知れないが、妊娠してから嫁さんの体温は大抵高いので、無関係とは言い切れないのかも知れない。嫁さんが起きてごそごそやっていると、暑さで眠りが浅い僕も起きてしまう。僕はクーラーが嫌いで、クーラー付けっぱなしで寝るというのはどうしてもいやだったのだが、今考えると嫁さんに悪いことをしたなと後悔している。来年は子供まで生まれて、いったいどうやって夏の夜を過ごせばいいのか、今から頭が痛いよ。