幼稚園児の社会的価値感との戦い



幼稚園も年少さんともなると、年少々では獲得していなかった社会的価値感というか社会通念、ステレオタイプを獲得してくる。

その一つが、色について。青、緑は男の子の色、赤、ピンク、黄色は女の子の色、などと言っている。そんな価値感を固定されたら、例えば青いものを嫌がったり、逆に子供自身が青を気に入っても「自分の中の外部の目」を気にして青を避けたりするかも知れない。それから他の人がその価値観に反する色を身に付けている時に無用な感情を抱くかも知れない。それは損だと思うので、「ほら、パパもピンクの服持ってるんだよ。かわいいでしょ?男の子だってピンクが好きならピンクを着て良いよね」と、滅多に着ないもらいもののピンクの服を見せて価値感の修正を行う。

また、勝ち負けへのこだわりも出てくる。勝つのがよい、一等がよい、という価値感。ホーなんかは、例えば風呂に入るために服を脱ぐ競争などで、ちょっと出遅れたりすると「ホーは競争しないからね」と宣言する。言うまでもなく、勝ち負けに執着があるからこその宣言だと言える。そのくせ、なぜか一番で服を脱いでいたりすると「ホーの勝ち、でも2番も勝ちなんだよね」とか言う。最近は「3番も、後ろから数えたら1番」とか教えたために何がなにやら分からなくなってきている。やはりここは「二番になるのは悔しいが、次回自分が一番になって敬意を払われるためにも、一番を賞賛しようではないか」ということを子供たちに教えたい。

あと、意地悪というのも幼稚園の人間関係のかなり大きな部分をしめているように感じられるようになった。唐突に「いじわるしないよ」とか言うので、逆に心配になる。なんなんだろうか、人間にとって意地悪とは。