夏旅行〜糸島・マリノア・秋芳洞・海響館〜



毎年恒例の夏旅行は、例年の9月ではなく8月に行く。小学校に行くようになり、9月の週末に行くのは忙しそうだからだ。これまで九州各県を回ってきたので(宮崎を除く)、山口に出ることに。

  • 8/28 糸島・マリノアシティ・博多(泊)

初日は、最近よく目にする糸島のスローライフを体感しに行く。週末の木、金、土と行くのだが、週間予報では曇りか、日によっては時々雨くらいか、と思っていた天気が、初日から雨模様。多久ICから唐津に出て、霧の虹ノ松原を通り、糸島に入ってすぐの姉ノ浜は、雨は降ってないものの波高し。サーファーがちらほら浮かんでいるのを家族で眺める。初日は糸島半島の先端の芥屋の大門(けやのおおと)を船で観光するつもりだったが、荒れていそうなのでのんびり陸上で過ごすことに。なんだかんだで時間もすでに押しているし。

昼ご飯は11時半に、前原駅前の「古材の森」で。材木屋のような名前だが、糸島の食材を使った和定食屋さん。旅行に出ると脂っこいものが増えるので、とりあえず初日はおとなしい和食をいただく。食事を待っている間に、アロマクリーム手作り体験を予約。「香の宮」というお店。子供たちに体験させてやろうと思って。1時半に予約して、古材の森を出て、その前の「ココノキ」という糸島在住の作家たちの雑貨店を除いていたら、到着は予約時間のぎりぎりになってしまった。この体験工房は、4つほどテーブルがあり、満席になるわけでは無いが、ひっきりなしにお客さんが来ていて、やはり作家活動は、ただ売るだけでは無くて、体験を売るのがベストだなぁと思う。上の子たちはリップクリーム一本ずつ作り、妻は保湿クリームを作る。香りを選ぶときは、リップは1つのビーカーで2本分作るので、同じ香りにせざるを得ず、「自分らしさ」を出そうとして、かえって自分らしさを見失っているように見える上の子たちは、相手と違う香りを無理して選ぼうとしているようにも見えたが、なんとか合意形成できて、妻もクリームの固さを選んだり、混ぜる2種類のアロマを選ぶのが終わったようなので、僕と下の子は散歩することに。店の外にはプラスチックの滑り台があったり、店主さんに教えてもらった近所の飼育小屋を見に行ったりする。30分ほどして帰ってみると、上の子たちはリップクリームのケースをデコるのに必死。でも順調に作りたいものを作れたようで満足したようだ。

芥屋の大門に行くことをやめたので、博多に泊まって明日の朝にマリノアのアウトレットに行こうと思っていたのだが、今日中に言ってしまうことに。糸島をもっとのんびりすることも考えられるのだが、ガイドブックの雰囲気と、実際の現地では、やはり生活感とか違うわけで、当然工房だらけというわけでも無く普通の郊外なので(実家の小淵沢の別荘地のような生活感の薄い場所とは違う)、あとはカフェして、5時にはマリノアシティに着くようにした。

旅行に行くと、たいていアウトレットに寄ってしまうが、いつも鳥栖なのでマリノアは始めて。始めてだとどこに何の店があるのか分からないので大変効率が悪い。いつもアウトレットで買っている子供の靴をとにかく買い、あとは僕の誕生日が9月で、これからは誕生日プレゼントはポロシャツで良いと先日宣言したので、ミツミネで安くなっていたポロシャツを買う。これはさっそく翌日着た。

マリノアからホテル(檜の扇)までは、福岡市街地を走る。さすがに車が多く、渋滞はするし、暴走気味の車もいるし、外車も多いしで、やや怖い。しかし無事にホテルに着き、駐車場にも停められたし、廊下も部屋もきれいで安心し、とりあえずご飯に出かける。本当は糸島で食べる予定だったので、とくに博多で食べたいものも無く、ホテルの手前で焼き肉屋を見て、親はすでに焼き肉気分。ホテル近くの「たんか」というお店は満員で入れず、「ホルモン」に行く。子供にもおおらかで良かった。おみやげに飴までもらった。

ホテルはビジネスホテル風だが大浴場があり、木曜だからか人もほとんどおらず、のんびり入る。和室なので布団を4枚敷いて、家でもそうだが思い思いの場所で寝る。持ってきた「エルマーの冒険」を読んだ。

翌朝は、早く起きたホーと二人で朝風呂し、朝ご飯はコンビニのサンドイッチ。今日は博多駅で新幹線を見てから、秋芳洞に行くのだ。博多駅は、駐車場を探すのに駅を一回りしてしまったが、コンフォートホテルの裏の駐車場に停めたら、地下に入って雨に濡れずに駅まで行けた。博多駅はいろんな特急が集まるので、新幹線ホームと在来線ホームを両方見るかとも考えていたけど、新幹線ホームだけで十分楽しめたので(高いところにあるホームから、ゆふいんの森などの特急も見ることができた)、1時間ほど滞在し、帰ろうとしたのだが、下の子に新幹線のお土産を買おうとしたら、これがなかなか良いのが見つからず、上の子のお土産代とのバランスもあるし、どこでも買えるおもちゃは避けたかったのだが、結局チャギントウのハンゾーになってしまった。ちょうど雑誌のおまけの1車両を旅行に持ってきていたので、つなげられるという点で決めてしまった。

ここからは結構長い道のりだ。雨で市街地も混んでいるので、都市高速を使って山口を目指す。狭い車内(走り回れない)は、2歳と6歳(2人)の子供たちにはストレスフルで、とくに下の子は叩いてしまったり、上の子たちもお互いに意地悪をしたりで、よろしくない。

1時頃、めかりSAに到着。関門海峡を渡る高速道路の橋のたもとで、大きな船も行き来しているのを見ながら昼食。天気はずっと雨だが、夏の車内なのに涼しく過ごせて良い。SAの案内所で、海響館秋芳洞金子みすゞ記念館を回る割安チケットを聞くが分からない模様。秋芳洞に行くためのICは美祢だと教えてもらう(あまり調べてなかった)。美祢で降りてからも国道はスイスイ走れて、3時前には秋芳洞に着く。速度を落として走っていると、店の前のおばちゃんが手招きしてここに停めろと表現している。「一番近い駐車場」は500円だ。とりあえずそのあたりはスルーして、市営駐車場の料金を調べてみると、意外と高いので、その手前にある終日100円で料金は空き缶に入れるという朗らかな駐車場を選ぶ。ちょっと洞窟まで遠くなったが、ちょっとの差だったと思う。下の子を抱っこして、時々傘を差して、洞窟までの1キロほどを歩くのはしんどかったが、入り口で海響館にも入れるチケットを買う(金子みすゞ記念館には行けないが、それでも安い)。鍾乳洞は子供たちも初めてで、ホーは以前、お化け屋敷に入れなかったことがあるので、旅行の前にネットで秋芳洞の写真を見せて大丈夫か聞いてあった。直前になってドタキャンの可能性はあったが、人も大勢居るし、まぁ脅かす仕掛けがあるわけでもないし、想像以上に暗かったが、無事踏破することができた。途中で下の子が寝てしまったので、ちょうどベンチが置いてあったので妻と下の子はそこで待っていてもらい、僕と上の子たちとで、黄金柱、巌窟王、クラゲの滝登りなどを見る。サアは親の心配までしてくれるので、はやくママの所へ戻ってあげようとせかすので、一度戻ってから、また引き返して最後まで見るなどもした。洞窟内は暗いのだが、フラッシュをたくと細かい水滴に反射してまったく上手く撮れない。しかし千枚皿だけはしっかり撮りたかったので、照明の配電盤ケースの上にカメラを置いて、フラッシュをたかずにタイマー撮影をする。上の子たちは楽しめたようで、鍾乳石ができる理由や時間がかかることについても説明したが、どこまで通じたか。帰りはちょっとお土産屋も覗いてみるが、アンモナイトがいくつも埋まった大きな化石が20万とかで置いてあって、かっこいい棘の出た三葉虫も小さくて数万とかして、魅力的だったけど手は出なかった。

4時過ぎに秋芳洞を発ち、妻の運転で湯田温泉のホテル松政へ。道がすいていたので、30分ほどで着いたと思う。いつもチェックインが遅くてホテルが楽しめないという反省から、ここは5時チェックインの予定にしていたのだった。食事前に温泉に入り、7時から食事。子供には子供メニューが出てくるのかと思ったら、大人と全く同じと言うことで、刺身やらしんじょやらハモの柳川やら、大人向けメニューばかりで子供には楽しみ半分だったかも知れない。しかし値段の割には部屋も料理も豪勢で、スタッフもとてもしっかりしていて、良いホテルだった。温泉はおそらく単純泉で、嬉野や雲仙のような温泉らしさは薄い。僕はもう一度温泉に入りたかったけど、満腹と疲れで寝てしまった。夜の3時頃に目が覚め、しばらく寝付けなかった(昨日のホテルでも早く寝て夜中に目が覚めた。一部屋しかないので子供のために電気を消すと自分も寝てしまう)。

  • 8/30 海響館(唐戸市場)・帰宅

朝に一人で風呂を浴び、ほかのみんなも風呂に行って、洋食で頼んであった朝食を食べる。ホテルで焼いたパン、というものではなかったが、バターやジャムはホテルっぽい。オムレツもふんわりしておいしい。

最終日は朝から晴れていた。晴れると日差しはまだ強く、湿度も高くすごしにくい。しかし昨日まわることもしなかった秋吉台に行くのも良いなぁと考えたりしたが、やはり水族館で1日過ごすことに。鹿児島水族館でも4時間過ごしたし、のんびりするなら一日がかりだ。おさるのジョージを見てから9時にホテルを出て、高速を使い10時過ぎに海響館に。チケットは昨日買ってあるが、それは引換券ということで窓口でチケットに換えてもらう。時間が決まっているイベントがあるので、まず妻がマリンシアターの席を取りに行き、その間に子供たちとアジサシホバリングとペンギン群泳を見に行く。シアターのイルカショーは下の子も大喜びで、拍手したり歓声を挙げたり。コミュニケーションをテーマにしていて、動体視力の良さ、音声信号の使い方などを見せてくれる。しかしやはりすごいのは、イルカに乗ってサーフィンしたり、口で押してもらって空中に飛び出すなどのショー(教育?)だった。トレーナーの前で体の向きを決めたら、その向きのまま泳いだりする、というのはどう教育したのだろうか(多くの観客にはスゴさが伝わってないかも知れないが)。

お昼ご飯を食べに一旦出て、10分ほど歩いて唐戸市場の回転寿司屋に行く。市場の雰囲気が釧路の和正市場っぽく、寿司が1貫ずつ売っていたり、大きなエビフライが売っていたり、フグの唐揚げがあったりして、こちらでも良かったかも知れないが、気持ちよく食べられる席が無いようで、ベンチや街路樹の下で食べている人が多かった。回転寿司は30分ほど待ったが、子供たちもフグの唐揚げを食べ、大人も生エビやらを食べ、4000円ほどだった。長崎もうまい魚はあるので、下関で食べるのはちょっともったいなかったかもしれない。そもそもハモやらフグやらは、長崎産のものが下関産として多く出回っているようで、さらに意味が分からなくなる。でも旅情を味わえて良かった。

再入館のために手の甲に押したスタンプが、紫外線で光ることを上の子たちは不思議がっていた。イベントものの最後として、スナメリの泡リングを見てから、ようやくゆっくり順路通りに最初から見ていく。1mほどのでっかいクラゲが水族館にいることはめずらしいし、いろんなフグ、マンボウ、低い位置のチンアナゴ、などユニークな展示も多かった。子供たちは夏に自由研究で取り組んだカブトガニにまた会えて、これはオスだ、小さな目がどこにある、と教えあったりしていた。昼食前に寝てしまった下の子が4時前に目を覚まし、ご飯を食べさせなければ行けなくなって、ちょうど4時からオープンラボというイベントで海藻押し葉ができるというので、下の子が軽食を摂っている間に上の子たちは押し葉を体験させてもらうことに。海藻は広げるのが難しく、子供たちはぐちゃっと置いたり、ハートやら四角やら形を切り抜こうとするので、僕がイメージしていたのとはずいぶん違うものができたが、楽しめた様子。やはり体験ものがあると良い。4時に出て早めに家に着こうと思っていたが、5時頃の出発になり、7時頃に金立でラーメンやらカツ丼やらを食べる。最後のご飯がSAのご飯になってしまうのが、あまり良い締め方で無いなぁといつも思う。8時半頃に家に着き、シャワーを浴びて、早く寝た。明後日から学校だから。

  • 下の子の成長

リーは、「言葉にできないイライラ期」がちょっと過ぎたようで、「そうなんだー」「これなーに?」「あそぼー、あそぼーよー」など、潤滑油となる言葉がぽんぽん出るようになった。まだ人をたたくことはあるものの、かんしゃくの頻度も減ってきた。甘えっぷりは男の子特有で、母親だけでなく僕にまですりすり寄ってきて、女の子には無い感じでかわいい。

旅行中、車の中でヘビーローテーションしていた「アナと雪の女王」の歌を歌うようになり、「ありのー、ままのー、せ・た・するのよー(姿見せるのよー)」と歌っている。

上の子たちもお互いにケンカするし、リーに叩かれたりものを壊されたりして泣くこともあるが、嵐がすぎればかわいがってくれる。リーも親に怒られて、つっぷして泣くこともあるが、10秒くらいで忘れてくれる。