多芸は無芸



 今の仕事を失ったら、いったい自分はなにができるだろうかと考えてしまう。僕は子供の頃からだいたいのことは器用にこなしてきた。勉強も運動も、図画工作やなんかもそこそこだった。そのせいで一つのことにのめり込んで技能を磨くと言うことをしてこなかった。大人になった現在は、もしかしたら多芸でも何でもないのかも知れない。先日テレビで「器用貧乏」という言葉を聞いて、「あ、おれのことだ」と嫁さんと笑いあった。