サアの気持ち



嫁さん方の甥っ子の幼稚園運動会を見るために、金曜午後から嫁さんたちだけ里帰りするかと計画していたが、昨日の夜、子供たちにその話をしたら「ホー、行きたい」「サアは、行かない」という。

たまにへそ曲がりな「イヤ」を言うこともあり、どこまで本気か分からないので、今朝出かける前に「サア、長崎でパパとおると?でももしママたちと帰りたかったら帰っても良いんだからね。」と選べるようにしておいた。すると幼稚園バスの乗り場に送っていく途中で、「やっぱり行きたい。でもパパが淋しそう」とかいうことを言ったそうだ。優しいなぁ・・・(泣)。

・・・で、結局行った。気持ちだけで十分だよ!


しかし先日、朝食後、床に座って新聞を読んでいたら、サアがいろいろちょっかいを出してきて、抱きついてきたり足で小突いてきたりするので、何度も「やめて」「ちょっと待って」「ホーちゃん見てごらん(絵本を見てる)」と言ったのだがやめないので、「もうそんなサアちゃん嫌い!」と言って新聞持ってテーブルへ立ち去ると、サアは泣いて玄関の方に行き、「みんなサアのこと嫌いなんだもん」と慰めに来た母親に言っている。「みんな」と言う言葉から、自分が社会の中でどう見られているかを気にしているのが分かる。幼稚園で年少から年中に上がって随分経つが、ホーが「ホーの友達はサアちゃんしかいない」とか「○○ちゃんしか遊んでくれない」とか言っているのを聞くと、どこまで本当かは知れないが、友達関係にいくらか苦労しているのも感じられる。家の中では誰もが味方であることを伝えたいが、例え家族でも個人の権利はある程度守られねばならないので、それらを両方分かってもらう必要がある。特にサアは最近なんでもとりあえず「イヤ」と言う。一昨日は子供スペースの掃除をしていて、買って一月もしないおもちゃの手帳を「使わないなら捨てるよ!」というとサアは「捨てて良い」と売り言葉に買い言葉。母親が「そんな大事にしないならもうおもちゃ買わないよ」と「それでも良い」と言って折れない(結局捨てた)。ちょっと扱いが難しくなってきているので、図書館に子供たちと3人で行った時に、絵本に加えてクーヨンのイヤイヤ期対策号を借りてきた。

「みんなサアのこと嫌いなんだ」と言う言葉からは、当然ながらサアは自分のことを「サア」と認識しているんだなぁと分かる。親が付けた名前だけど、本人にとっては最初から自分は「サア」なのだ。この言葉を聞いて、サアという名前はもう、親が付けた名前なのではなくて、サア自身のものなのだ、そしてサア自身も親のものではなくて、彼女自身がマネジメントしていくべきものなのだ、と考えさせられた。

でもケンカしてもまだすぐに一緒に遊べるところが4歳児のいいところ。

一日中家にいると、子供たちが「どっか行きたーい」「今日はどこにもお出かけしてない」とグチる。あと、「温泉行きたい」も口癖になりつつあり、こんなに快楽を追求することしか考えない子供でいいのだろうかと悩む。我慢すること、楽しみを作り出すことを教えねば。