仁、あに遠からんや



 年度初めということもあり、ひさびさにこのテーマで一文。農業で農薬を使うか使わないかは、その栽培者の心がけ次第なんだよなぁ、と思った時に思い出した言葉。「仁はどうして遠いものだろうか。欲しいと思えば、すぐそこにあるものだ」という孔子の言葉。「仁」という理想の状態は、なかなか到達できないものと考えられがちであるが、「そうありたい」と思えば「すぐに現れる」ものだと説く。まぁ実際にはなかなか身には着かないのだけれど、とにかく実践することが大事だ。去年一年、稲を無農薬栽培して、たしかに虫に食われはしたものの、とりあえずの収穫はできた。虫に取られる分も惜しい、と言う人は農薬を使わなくてはならないが、多少は虫にくれてやる、と言う人は使わなくても良いのだ。無農薬栽培にしろ、ほかの何事にしろ、同じではないだろうか。