イノシシ止め刺し



狩猟免許取得者宛てに来た案内で、講習とイノシシの止め刺し(とめさし)の見学に行ってきた。猟をするに当たり、本当に野生ほ乳類を殺せるかは、自分でも自信が持てない。もしかして吐くかも、とか思いながら見に行った。

イノシシは二頭取れたとのことで、一頭ずつ檻に入れられていた。実際にはくくりわな(脚をワイヤーでくくって捕まえる)で捕れたらしく、一頭は脚を骨折しているとのことだった。一頭目は鼻をくくり固定し、のど元から刃(植木ばさみを分解して一本にしたもの)を心臓に突き刺す。血の出方は、ジャージャーと、樽からワインが吹き出すようだった。浅かったようで、イノシシは何度も「ブエー、ブエー」と鳴いて、もう一度深く刺すと、すぐに倒れ込み、徐々に尻尾も垂れていった。もう一頭は、電気で殺すとのことで、水をかけて電気を通りやすくし、電流の流れる棒を突き刺す。こちらは悲鳴も上げることなく、電気で体がこわばり、2分ほど突き刺しておけば死ぬだろう(回復しないだろう)とのことだった。

やはり心は痛んだ。殺されるために檻に入れられているとか、人間だった場合の恐怖や痛みなど、想像せずにはいられない。

しかし絶対無理と言うほどでも無かった。もし肉にするなら、その後さらに解体するという荒行があるが、そちらはどうだろうか。